「福祉の現場でポジティブ行動支援(PBS)がどのように活用できるのか」大対香奈子 (近畿大学総合社会学部准教授)

第31回では、福祉現場におけるポジティブ行動支援(PBS)の具体的な活用方法に焦点を当てます。講師の大対香奈子先生は、近畿大学総合社会学部心理系専攻の准教授として教鞭を執り、長年にわたり学校でのポジティブ行動支援や学校コンサルテーションを専門としてこられました。特に発達障害児を含む子どもの学校適応支援に関する実践と研究に尽力されており、その専門性は高く評価されています。

大対先生は、2004年にはフルブライト奨学金を得てアリゾナ州立大学で博士論文研究プログラムを修了し、2005年から2007年には日本学術振興会特別研究員として活躍されました。また、2010年には日本認知・行動療法学会より内山記念賞(日本行動療法学会論文賞)を受賞されており、小学生に対する学級単位の社会的スキル訓練が社会的スキル、仲間からの受容、主観的学校適応感に及ぼす効果に関するその研究は高く評価されています。さらに、近年では日本心理学会の学術大会において、2019年度と2020年度に連続で優秀発表賞を受賞されており、学校規模のポジティブ行動支援が学級の状態や教師のメンタルヘルス、そして小学校における効果に与える影響についての研究成果が国内外で注目されています。大対先生の豊富な研究実績と現場での経験は、福祉の専門職の皆様にとって、PBSを深く理解し、日々の実践に繋げるための貴重な示唆となることでしょう。

ポジティブ行動支援(PBS)とは?

ポジティブ行動支援(PBS)は、問題行動を罰するのではなく、望ましい行動を肯定的に支援することで、個人の生活の質を高めるアプローチです。行動の背景にある理由を理解し、環境調整や具体的なスキルの指導を通じて、予防的かつ教育的に行動を改善します。特に大対香奈子先生は、学校現場における発達障害児支援や学級経営への応用を専門とし、その効果を実証されています。

開催概要

開催日時 2025年09月09日(火) 18:00〜19:30
会場 Zoomオンライン開催

◆JASM会員様には、セミナー開催2日前頃にZoom URLを会員MLにて配信いたします。
◆セミナー資料は、開演時にZoomの「チャット」機能を通じて共有しますので、可能な限りPCでの受講を推奨します。
対象 研究者、大学院生、福祉・医療施設、教育現場等で働く方々(実践者)
定員 オンライン参加の定員 300名(先着)
料金 参加費:1,000円(支払手数料はご負担ください) / JASM会員は無料です。※会員様のお申込みは不要です。

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