多職種連携を支える「発達障害」理解:ASD・ADHDの今を知る旅

この度、北大路書房から編者として『多職種連携を支える「発達障害」理解:ASD・ADHDの今を知る旅』を刊行いたしました。保育や福祉の現場で活動されている方々は、いわゆる「気になる子」を目にする機会が多いと思います。「気になる子」のQOLを高めていくためには、その場その場で工夫を凝らした対応をするのに加え、その子の将来を見据えて、就業年齢にいたるまで継続的に切れ目のない支援を行うことが不可欠です。

切れ目のない支援を実現するには、保育所・幼稚園、学校、職場のタテの連携が欠かせません。また、発達障害のグレーゾーンの子どもや、医療的介入が必要なケースでは、教育現場と医療者が一体となったヨコの連携による支援体制を築くのが理想です。

本書は、このような発達障害支援における「タテとヨコの連携」=多職種連携の実現の一助となればという思いから企画されたものです。教育・医療、及び、現場での実践を支える研究者らが、それぞれの専門分野について分かりやすく説明することで、発達障害支援の全体像を俯瞰できるよう工夫してあります。発達障害支援に関わる専門家以外にも、発達障害に興味のある方々に是非手に取っていただければと思います。

土居裕和(国士舘大学)、金井智恵子(和洋女子大学)